【キングスマン:ゴールデン・サークル ネタバレなし】相変わらずブッ飛んだ作品ではあるけれど…
キングスマン:ゴールデン・サークルは劇場で見ようかとも思ったのですが、予告でハーリーが生きてた展開をこれでもかと見せられて逆に行かなかった作品。
前作が出来良すぎてなかなかハードルは高いけど果たして…
基本情報
監督/マシュー・ボーン
主演/タロン・エガートン
配給/20世紀FOX
再生時間/2時間21分(141分)
あらすじ
麻薬カルテル『 ゴールデン・サークル』の手によって一瞬にして壊滅したキングスマン。
生き残ったエグジーとマーリンは最終手順に沿って、隠し金庫の扉を開ける。
そこに入っていたのは『ステイツマン 』と書かれた酒瓶ただ1つだけだった。
2人は落胆し、酒を呑みながら死んだ仲間を思い酒盛りを始める。
マーリンがすっかり酔っ払った頃、エグジーはラベルの裏に書かれたケンタッキー産のマークがキングスマンのマークと同じデザインであることに気付く。
アメリカのケンタッキー州に何かあると睨んだ2人は現地へと向かうのだった。
登場人物
キングスマンのエージェントで、コードネームは『ガラハッド 』
前作ラストでヤッた王女様とまじめに交際している。
エージェントとしてはまだまだ頼りない部分も多い半人前。
役者のタロン・エガートンは有望な若手で、このキングスマンが代表作と言える。
ハーリー・ハート/コリン・ファース
前作で死んだと思われていたキングスマンのエージェント。
エグジーの師匠と言える存在で英国紳士を体現したかのような男。
死んだハーリーの後継者として、エグジーがコードネームを受け継いだ経緯から、ハーリーも『 ガラハッド』のコードネームを持つ。
役者のコリン・ファースは英国王のスピーチなどが有名ですね。色気のあるおじ様って感じでカッコイイ!
ポピー・アダムズ/ジュリアン・ムーア
麻薬組カルテル『 ゴールデンサークル』の親玉。
麻薬取引で莫大な資産を得るが、麻薬王では自分の正体を明かせないため、自己顕示欲が満たされず不満を抱えている様子。
かなり猟奇的な性格で狂気に満ちた女。
とってもクレイジーなのにジュリアン・ムーアの演技によって可愛くみえる時があるのが恐ろしい。
戦闘能力は無いため、地雷原と厳重な警備を施した山奥を拠点にする用心深い1面も。
さらに手元には自分を絶対に裏切る事のない忠実なロボット犬まで置く徹底ぶり。
あとこの人はビーガンだということを頭に入れておくと少し面白いかもしれない。
役者のジュリアン・ムーアは数々の映画賞を受賞した大ベテラン。アカデミー賞は4回受賞している。
マーリン/マーク・ストロング
キングスマンのエージェント達をサポートする男。
候補生時代にチャーリーを教えていた先生でもある。
表情とか雰囲気がなんかかわいいハゲのおっさん。
役者のマーク・ストロングはキック・アスでフランク・ダミーコを演じていた。
雰囲気違いすぎて分からなかったよ...
ステイツマンのエージェントであり、問題児。
今作では顔見せという感じの出演。次回作以降で活躍しそうな気配がある。
役者のチャニング・テイタムはベテランのよう。ヘイトフル・エイトにも出ているみたいですね。
ちなみに最近離婚したらしい(2018年)
ジンジャー/ハル・ベリー
ステイツマンのエージェントをサポートする女性。
実はステイツマンのエージェントになりたいと思っている。
役者のハル・ベリーはアフリカ系アメリカ人で初めてアカデミー主演女優賞受賞したすごい人。
調べて初めて知った驚愕の51歳!全然50代に見えないよ…
縄跳び(投げ縄)と拳銃を武器として扱うステイツマンのエージェント。
エグジーのサポート役に抜擢される。
役者のペドロ・パスカルはゲーム・オブ・スローンズのオベリン・マーテル役などをしていたよう。
チャーリー・ヘルケス/エドワード・ホルクロフト
キングスマン候補生を落第したことを皮切りに、悪に堕ちた男。
ポピーの忠実な部下であり、結構信頼されている様子。
片腕が高性能の義手になっているわ、髪形も変わるわで、前作の面影がない。
役者のエドワード・ホルクロフトは若手で、出演タイトルの中ではこのキングスマンが1番大きい役かもしれない。
エルトン・ジョン(本人)
ポピーに誘拐され、監禁されていたセレブ。まさかの本人。
シングルとアルバムの累計売り上げ枚数が3億枚という伝説のミュージシャン。
ゲイであることをカミングアウトしているらしく、それも反映したセリフもある。
結構お歳だろうに飛び蹴りかましたり、ボーリングの玉ぶん回したりする元気なおじいちゃん。
監督が彼のファンだからオファー出したみたいです。
感想
【良かった点】
相変わらず派手なアクション
冒頭からの激しいアクションはおお、キングスマンだなという感じ(ちょい長かったけど)
投げ縄をスタイリッシュに扱うウイスキーや不完全ながらも成長したエグジーの動きは見ていて楽しい。
新しい諜報機関に合わせた新しいスパイ道具の数々
アメリカの諜報機関ということで、今回はアメリカっぽいスパイ道具が登場する。
子供みたいな発想ばかりで、遊び心があってキングスマンらしさが全開だ。
テーマが面白い
好き嫌いが分かれるものではあるけど、これもキングスマンだからこそという感じ。
ただ、イギリスと悪いアメリカが戦う映画みたいになっている部分が今作にもあって、次回作は違うのが見たいかなあという点も。
ロボット犬やサイボーグアームなどが出てくる
今作では、ゾイドみたいなデザインのロボット犬(大きさは普通の犬)やサイボーグアームが出てきて、敵がメカメカしい。
メカメカしいのはとてもいい。誰がなんと言おうととてもいいのだ。
【悪かった点】
脚本が粗めかなあという印象
いなくても成立しそうなキャラが多く、そもそもステイツマン自体が必要ないんじゃないかと言われてしまいそうな、ステイツマンの立ち位置は問題があったのではないだろうか(冷静に考えるとめちゃくちゃポンコツ組織に思える展開だった)
いきなりキングスマンが全滅
好きなキャラが早々に退場でテンションが下がる感じがある。
前作の評価が高ければ高いほどここは残念に感じるだろう。
ハーリーが想像の3倍は弱い
予告でさんざん見せられたハーリーは、エグジーを立たせるために弱体化してそうな感はあったけれど、想像の3倍はポンコツになっている。
次回作以降はリハビリ終わっててほしい。
スタイリッシュ度は前作よりも明らかに下
エグジーは未熟なところがあって、ハーリーの方はポンコツ化してしまっているので、終盤までスタイリッシュアクションが少なめ。
前作の教会のシーンみたいなものを期待している人には満足できないかもしれない。
ハーリーの再登場でエグシーの成長が止まってしまった感がある
それまでは自分でなんとかしていたのに、ハーリーが復活してからはエグジーがとりあえずハーリーを頼りにしている感があった。
それに加えて前作のハーリーの役割を二人でなんとかやっているような感じで、絵に泥臭さが出てきた。
まとめ
おいしいけど味が薄い料理、みたいな映画。
相変わらず攻めていて、キングスマンだなあという感じはあるし普通に面白いものにはなっていて楽しい。
ただ前作の強烈なインパクトが薄くなってしまった分、普通に近づいた感じはどうしても否めない。